愛知教育大学
数学教育講座
飯島:
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[問題状況・探究]
[探究]
[発問]
3円交線
問題状況
3つの円がある。
それぞれの2つずつの円に注目し,交点を通る直線を引いてみるとどうなるか。
まず,一本追加する。
もう一方追加する。
3本追加すると,こうなる。
いろいろな探究
何が注目に値することなのか。
どうしてそうなるだろうか。
特殊化したり,一般化したりするとどうなるのだろうか。
- 半径をすべて同じにするとどうなるか。(この場合は簡単に証明できる。)
- A,B,Cの位置をいろいろと変えてみよう。それでも成立するか。
証明へ至る道(?)
- 「震源地」という発想で考えてみる。(これは,佐々木徹郎氏からご指摘いただいたアイデアです)
- 「4面体」という発想で考えてみる。基本的に,これは震源地を空中に持って行くのと同じことです。
震源地での3つの球の様子を誰かスケッチしてくれないかなあと思っていたら,浦田君が描いてくれました。「4面体」なんだということを考えると,震源地とはまた違った側面が見えてくることになりました。
(これは,佐々木徹郎氏からご指摘いただいたアイデアです)
- 「1点で交わる」ことを前提とすると,いろいろな角の関係があることが分かる。
ただ,それを基に,角度で証明に持って行こうとすると,なかなかうまくいかないように思える。(うまく証明までたどりつけたら,教えてね)
- 1点で交わっている3つの線分の長さの比に注目します。条件から導かれるものの中の2つの比を前提とし,3つ目の比を「3組の三角形が相似」になるように設定すると,「円上を通ることになる」ことから証明できます(上原さんの考え)。
- 相似な3角形が3組あるということに注目し,「2組あれば,3組目も」という路線で証明できるようです。
- 円に内接する4角形に注目した学生もいました。それを一歩進めると,こういう流れにもできそうです。
コメント
この問題は,もともと群馬県の上原先生からmatheduやgc-mlで知らせていただいた問題です。なかなかおもしろい問題で,数学科教育等の授業でも考えてみています。
元の資料はこちらにあります。
木曜会のときに,この問題の話題を提供したら,佐々木先生が,震源地の話をされ,私自身は,それで「わかった」気になりました。
しかし,上原先生は,「震源地」とは違う発想のようでしたので,こうやって,WWWでまとめてみるのもいいかなと思った次第です。
他にも,いろいろな証明方法があるかもしれません。気がついた方は,
こちらにメールしてください。
関連資料