シムソンの定理の一般化(探究記録)

愛知教育大学 数学教室
飯島康之


命題7の証明のために戸田さんから提示された内容

AP,BP,CPと三角形ABCの外接円の交点をX,Y,Zとする。三角形ABCの垂足三角形の外接 円の半径、三角形XYZの垂足三角形の外接円の半径をr,r'とする。

(1) 2r=PAsinA/sinD=PBsinB/sinE=PCsinC/sinFを示せ。
(2) 2r'=PXsinX/sinA=PYsinY/sinB=PZsinZ/sinCを示せ。
(3) rr'=1/4 |OP^2-R^2|を示せ。但しRは三角形ABCの外接円の半径。
(4) PB/PZ=sinA/sinX を示し、r/r'=sinAsinBsinC/(sinXsinYsinZ)を示せ。


(1)

作図・測定して確認

証明

ΔDEFにおいて,正弦定理から
EF/sinD = 2r
また,ΔADEにおいて,正弦定理から
EF/sinA = PA (PAはΔAFEの外接円の直径)
よって,両辺同士を割ると
sinA/sinD = 2r/PA
よって,
2r=PA sinA/sinD
その他も同様。


(2)

作図・測定して確認

証明

補題としての「∠BAC = ∠ E'D'F'」

次の図が示すように,円周角の定理を2回繰り返し,また同様のもう一つの角の対応との和によって,上記が示される。

補題からの副産物 : ΔABC とΔD'E'F'は相似

(2)の証明

ΔE'XF'に関する正弦定理により
E'F'/sinX = PX

ΔD'E'F'に関する正弦定理により
E'F'/sinD' = 2O'D'(2r')

∠A = ∠D' により
E'F'/sinA = 2r'

よって,
2r'=PX sinX/sinA
その他も同様


(3)

作図・測定して確認

証明


(4)

作図・測定して確認


(数式が長過ぎて一部しか表示されていない)

証明


(1)〜(4)から命題7を導くには