三年生を送り出し, みなさんだけの日々がもう二十日になりました。 新しい学年を迎える心構えもできた頃かと思います。
私たち教員にとっても, この一年いろいろな新しい経験がありました。 先生方もそれをきっかけに, 学び, 団結し, そしてたくましくなっていく様子を 私は拝見していました。
みなさんにとって, この一年はどんな変化の一年だったでしょう。
先日, 一期生の卒業生の方のお話をうかがう機会がありました。 220人余りの1年生と13人の先生方が学校をつくっていく当時の様子を, ときに笑いを交え,ときに涙を交えて語っていただけました。 初代校長の山田先生は, 他の先生が不在のときに, ときどき授業をされたそうです。 普通の授業ではなく, 専門の哲学の授業をされ, 大きな刺激を受けたそうです。 数年後山田先生は筑波大学に転勤され, 大学生になったその方は筑波まで山田先生に会いにいったこともあったほどとのことでした。
卒業してからも会いに行きたくなるほど大きな存在だったんだ。 そして, 卒業して40年たった今でも, 心の中で大きな存在なんだ。 そう思いました。
実は私も, 卒業してからご自宅に会いにうかがった高校の先生が一人いらしたことを思い出しました。 その方は非常勤講師の方で, 2年生のときの古文を担当していました。 授業の中で, なにかわからないけど感銘を受け, 古文がとても好きになりました。 大学2年生のときに, 会って話したいと思ったのは, その先生でした。
学校は, 人と人が接する中で学び,育っていく場所です。 きっとみなさんにとって, 大きな刺激を受けた先生, 先輩, 友達 いるのではないでしょうか。
建物としての学校は一期生のときから変わらず, ここに建っていますが, 人は変わっていきます。 生徒は一学年ずつ入れ代わり, そして先生も少しずつ変わります。
今年の附属高校は, 今日を区切りに終わり, 来年度を迎えます。 4月の離任式でご挨拶をいただく先生方, 離任式でのご挨拶はないけれども, 今年を区切りにここを離れる先生方, みなさんの成長に大きな刺激を与えていただけたことに, みなさんと一緒に, 感謝したいと思います。 ありがとうございました。
もちろん, 私たちは来年に向けた準備もしています。 今年とは少し違った附属高校を4月から一緒につくっていきたいと思っています。
一期生には一期生の附属高校があるように, 44期生には44期生にとっての, 45期生には45期生にとっての附属高校を 一緒につくっていこうと思います。
私たちがどんな準備をしているのか, 楽しみにしていてください。
みなさんも, 3年生・2年生の表情で, 新しい1年生を迎える準備をしてください。
以上で3学期終業式の式辞とします。