あけましておめでとうございます。 冬休みは短いですが,普段にはない機会がいろいろとあったと思います。
たとえば,紅白。 今年はダンスが特徴的だったように思います。 たとえば,登美丘(とみおか)高校のバブリーダンス。 高校生が紅白であれだけ堂々とダンスを披露するとは思いませんでした。
あるいは,スクールを受けた2年生のみなさん。 研究室訪問のときとは違った雰囲気で,大学の空気を感じることができたのではないでしょうか。
こういう普段と違ったこと,つまり非日常と接することで,普段の私たち,つまり日常を実感することができます。
年末年始のような節目には,大きな気づきをさせてくれる,大きな非日常がありますが, 小さな気づき,小さな非日常は,自分の気持ち次第で,いつでも持つことができます。
授業にしろ,部活動にしろ,私たちが共有できる時間は限られています。 その限られた時間が生きるように,この3学期,チャレンジしてみませんか。
たとえば,授業の中で先生方は, いろいろな意図を持っていろいろな投げかけをしています。
教科書やプリントに書かれている文章の行間には,さまざまなことが隠れています。 たとえば,数学で同じように x という文字が使われていても, その使い方は学年によっても深まっています。 その意味の深まりを読み取れないと, 高校生としての学びは深まっていきません。
そういう学びは, 解説を聞くという受け身だけでなく, あれ, これまでと何か違う, そういう, いわば非日常との出会いを意識する中で, みなさんが自分の力で成長していく。 そういう繰り返しの中で, 高校1年生らしい, 2年生らしい, そして3年生らしく「なっていく」, 成長していくのだと思います。
年末に, 山口先生がいい話をしてくれました。 3年生のこの時期の授業は, とても手応えがあっていい。 3年生らしい表情, 反応, そして疑問を返してくれる。 たとえば, 「深い」を表現する英単語について考えるとき 「深い霧」の場合の深いは,なぜdeepではなくdenseなのですか? そうか, この生徒も, そういうニュアンスの違いも意識するように成長したんだな。 そう思いながら解説してあげることができるようになる。
私はそのお話を, とてもうれしくうかがい, また共感しました。
3年生のみなさん, みなさんはそうしてつけた力を, まず週末のセンター試験で存分に発揮してください。また, 存分に発揮できるよう, 体と気持ちを整えてください。
1.2年生のみなさん。3年生のそういう段階に到達できるよう, 授業や部活動での限られた時間を生かす, そんな3学期にしてみましょう。
以上で, 3学期の始業式の言葉といたします。