情報処理センターでのWWW関連の仕事

飯島康之(文責)


概要


  1. WWW利用のためのシステム設計(下記のシステム全体に対する修正等)

  2. WWW情報の扱いに関する規約設定(→管理委員会等)
  3. WWW情報の責任と管理所在の明確化
  4. WWWサーバーの自主構築の支援
  5. WWWレンタルサーバー利用の支援
  6. WWW運用等に関するノウハウの共有の支援
  7. 情報処理センターからの情報の充実
  8. 現状の問題点

WWW利用のためのシステム設計

WebとMail,そしてNewsは,学内の情報化,学外も含めた情報化のための基本的な手段である。
学内での諸規定の問題,ハードウェア的なシステムの問題,その運用の問題ももちろん必要であるが,それ以外に,それらを使って,具体的にどのようなことをしたいのか,そのために,具体的に,どのような人々が,どのような人々に対して,どのようなアクションを行うのか,などを企画したり,実行したり,またそれらを評価したりというような,具体的な運用の面もある。
そのような,運営面に関しては,情報処理センターの仕事というよりは,ネットワーク運営委員会等が関与すべき部分や,事務局,あるいは,教室・附属・学生など,様々な構成員が,主体的に取り組むべきものもある。個々のことは,それぞれの構成員が行うとしても,そのようなものの総体が必要なこと,そして,それら全体を見渡したときのシステム設計等が必要なことを,ここに書いておきたい。

また,短期的には,学内が中心の問題だが,長期的なことを考えると,2000年前後には,ほとんどの学校がネットワーク接続される。つまり,アクセスしたいと思う教師/児童・生徒がいるほとんどの学校から,本学へのアクセスが可能になる状態が,数年後には実現してしまうわけである。
そういう状況の中で,本学は,どのような情報の交流を行うかということの設計が問われることになる。また,ネットワーク関係に関する様々なノウハウを知りたいと思うときに,「試しに愛教大ではどうやっているのだろう」と覗いてみることもありうるかもしれない。そのような,潜在的なユーザーの可能性も,見過ごさずにいくことが必要なのではないだろうか。


WWW情報の扱いに関する規約設定(→管理委員会等)

このことは,以前からの問題であったが,管理委員会→管理委員会の専門部会に委託されることになるので,ここでは,あまり触れないことにする。

WWW情報の責任と管理所在の明確化

最も基本的なのは,WWW情報を発信する上での,責任の明確化,保管場所などの明確化と,それを案内するための「学内のサーバー」のページ等の管理の問題である。
しかし,必ずしも,それだけの問題ではない。 など,様々な付随する問題も生じてくるはずである。

WWWサーバーの自主構築の支援

これまでは,レンタルサーバーの件があまり進んでいなかったので,「自主的にやりたい教室等は,自主的にどんどん進めてください」というスタンスだったが,レンタルサーバーの件が確立し,その管理等にそれほど労力を割かなくてもすむようになったら,「レンタルサーバーでの稼働では不満な方のため」というスタンスで取り組んでもいいのかもしれない。
ただ,今まででも,自主構築するための手続き等が十分に公開されていたとは言いがたい。そういう意味では,
ノウハウの公開と,手続きの明確化
(IPアドレス,DNS設定,「学内サーバーのページ」への追加等)
が,まず出発点であろう。そして,それに続きものとして,たとえば,CGIを使いたい場合には,どうするかなどの各論についての充実を進めていくことになるだろう。

WWWレンタルサーバー利用の支援

上記にも書いたように,ある意味では,小規模の情報発信には,こちらの方が標準というスタンスの方が適切かもしれない。特に,「学内のコンピュータ資源の集中化と共有化」等の観点や,特に,小規模の教室がサーバーを管理するためのコスト等の問題を考えると,重要である。
次に必要なのは,「ネットワークについてあまり知らない教官等でも,気楽に情報発信が可能になるようにするための仕掛け作り」であり,
ノウハウの公開と,手続きの明確化
(申請書,DNS設定,「学内サーバーのページ」への追加,ftpの使い方等)
等であろう。

WWW運用等に関するノウハウの共有の支援

WWWに限らないが,情報化を進めていくためには,様々なノウハウ等を共有することが不可欠である。しかも,ユーザーが気楽に参加して情報発信し,それに対する反応をなるべく素早く行え,インターラクティブであることを実感できるようにすることが不可欠である。また,その負担を,一つの人が負うのではなく,できるだけ,多くの当事者が参加し,共有可能にするための方法が必要である。
Mailing Listがいいのか,あるいはNewsがいいのか,それとも掲示板がいいのか,具体的なことは分からないが,上記の「自主構築・レンタル」の具体化に合わせて,Webmaster全員が参加可能なインフラも同時に構築する必要があると思う。
そして,そこでの声を反映する形で,
ユーザーの観点から見て,欲しい情報をまとめていく。
ことが必要になってくると思う。

情報処理センターからの情報の充実

WWWのことに限らず,また,情報処理センターに限った話ではないのだが,一体,そこでどういうことができるのか,どういう手順で行うことができるのか等の情報が,必ずしも十分ではない。
もちろん,ある意味では,事務室に行って,あるいは,電話で話をすればいいのだが,やはり,今後の事務局全体の変化の在り方を考えれば,まずは,情報処理センターからの情報発信を充実してみるということが,適切であろう。
その際,ここが共同利用施設であるということを考えると,(1)事務官によって書くべき内容,(2)兼任教官が書くべき内容,(3)委員会が書くべき内容,(4)主要ユーザーが書くべき内容,のそれぞれを区別して考えていく必要があるだろう。特に,(4)を今後は重視する必要があると思う。


現状の問題点