数学教育(研究)の情報化
-MLはオタクの井戸端会議ではないし,WWWも目立ちたがり屋の自己主張ではない-
愛知教育大学 飯島康之
社会の情報化は非常に速いスピードで進んでいる
- 企業,大学,教育(理科・社会など),社会
- 数学教育の情報化の立ち遅れ
情報化はなぜ必要か
我々が生き残るために (「使ってもらうため」,「存在意義を示すため」
for 「数学教育研究」,「教育学部」,「附属」..)
研究の交流と促進
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特に立場の違う人々の「連携プレー」の促進,研究交流のサイクルの短縮
特にテクノロジー関係の研究は,「一人の人がすべてを行える」ような状況ではない
finding/contributionとして発表可能な範囲を細分化すると同時に,「連携可能」にすることが不可欠
数学教育研究の開放とイニシアティブの確保
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(無責任な)世論に流されるままでいいのか
数学教育にいろいろな人が参入することにどう対処するか
今までの研究を生かしてほしい
いろいろな人が参入したあともイニシアティブを確保できるようにするにはどうするか
「どういう数学(教育)が必要なのか」を主張する
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「理数化」の存亡への一石
「教育の情報化」は不可避の課題。そのための環境作り
- テクノロジーの利用(現状の中での利用)
- 「テクノロジーの利用」がこれからの数学教育をどう変えるのか(ex.カリキュラム)
- ネットワーク社会の中での人間像・数学像etc
これまでの情報化(WWW)
学会関係
- 1995:論文発表会のプログラムが初めて「事前に」WWWで公開される(広島)
- 1996:matheduやWWWで,論文発表会に関する情報(プログラム等)がかなり提供される(筑波)
大学
いくつかの研究室(あるいは個人)が少しずつ始めたというのが現状
学校等
100校プロジェクト関係,附属等で少しずつ始まった
個人
少しずつだが,増えつつある。
「予算」はなくても情報化はできる
特に,大学関係は,すでにインフラが整備されている。
自助努力だけでも,「試験的なこと」はいくらでも可能
むしろ,「その気」になるかどうか。
情報化は金では買えない。
- どんなに予算があったとしても,本当に必要な情報を提供し,多くの人を「その気にさせる」ことはできない
- (システム構築のために予算は不可欠だし,予算があれば可能なことは増えるけど)
- 「その気」になった人が,「できることから始める」こと,そして「ネットワークを形成すること」から