5/7のレポート


Subject: 数学教育方法論I課題
From: Shigeya Sasane ( 笹根 成哉 ) 
Date: Thu, 07 May 1998 19:01:53 +0900
Original-sender: sasane@auecc.aichi-edu.ac.jp
Sender: iijima-report-request@math-ntserver.auemath.aichi-edu.ac.jp

笹根@情報です。

課題を提出します。
ちょっと、的はずれかもしれませんが。。。
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| Shigeya Sasane                                       |
|                                                      |
|    Aichi University of Education                     |
|       Department of Information and Computer Science |
|                                                      | 
|    E-Mail sm98070@auecc.aichi-edu.ac.jp              |
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2. Excelについて
2.1 適用範囲
 ExcelやLotus-123等の表計算ソフトは、手軽な計算能力とグラフ作成能力をもつ。
したがって、本格的かつ大規模な教育用ソフトには不向きであるが、
ちょっとしたものであるなら、教育用に十分適用可能である。
 今回の授業のように、数学教育なら、関数、数列、微積分の説明に、
十分注意してやれば適用可能である。数列、微積分が適用可能であるということは、
簡単なシミュレーションもできることになる。シミュレータができるということは、
生態系や力学系等の、ある程度単純なモデルであるなら、
簡易的に表計算ソフト上で実現することも可能になる。
すなわち理科教育にも適用できることになる。
(もしかしたら、社会科教育にも適用できるかもしれないが。。。)

2.2 数学教育に使う場合の工夫
 表計算ソフトを用いる場合、数学教育に限らず、
生徒全員が表計算ソフトの使用方法について熟知していない限り、
現状では教師が生徒に画面を示しながら、
関数系のふるまいを表計算ソフトを用いて見せる形態以外には無い。
※ 生徒全員が表計算ソフトの使用方法を知っていれば、
   生徒一人一人が、関数、数列、微積分のふるまいを具体的に知る上で、
   インタラクティブにコンピュータ上でシミュレートできて、
   理想的なのだが。。。
 2.1で述べたように、表計算ソフトの適用範囲は、小中学レベルではなく、
数列、微積分のような高校レベルの抽象的な概念を具体化する一つの手段となろう。
どのような画面を示せば、生徒が抽象的な概念を具体化できるか、
最低限、グラフのみならず、表の表示方法、
どのような数式が計算しているのか等を生徒が分かる必要があるため、
画面の工夫が必要であろう。
 また、教師のみが操作する場合、生徒がただ受身となってしまう可能性もあるため、
そうならないように、授業の進め方も工夫する必要があろう。

Subject: 教育目標と実現のための素材
From: Katsumi SUGIMOTO 
Date: Mon, 11 May 98 16:51:45 +0900
Sender: iijima-report-request@math-ntserver.auemath.aichi-edu.ac.jp

作図ツールの教育目標として、ある図形の変形などをもとにして、今までは目に
見えなかったものを、自分の手で変形して式などでしか理解できないのではな
く、変形を体験して様々な性質を自分で見つけていく事にあると思うのです。
現在の状態ではある1つのものでしか見えていないことは間違いなく、他の図形
についてなどは考えていないのがほとんどです。つまり、代表的なものだけを
やって、後は「同様に」すると他のものもできる、で片づけられてしまっている
のです。他のものを実際に見せずに終わってしまっているのです。軌跡などは、
本当に式と1つの図のみで片づけられています。「実際に動かして軌跡をかかせ
る」という作業が欠けているのです。アポロニウスの円などは、わかりやすい問
題例ではないかと思います。アポロニウスの円を、比を変えたり、変化のさせ方
を変えたりして問題の変化をさせるのもいいのではないかと思います。
     数学第二専修  M98067 杉本 勝美


Subject: 木曜1限数学教育方法論Tレポ−ト4/30分
From: Rie Yamaguchi 
Date: Mon, 11 May 98 17:34:08 +0900
Sender: iijima-report-request@math-ntserver.auemath.aichi-edu.ac.jp

 1番と2番のレポ−トについて書きたいと思います。まず1番について書きま
す。
 <教育目標>
 ・作図ツ−ルを使うことによって生徒に発見をさせること。
 ・数学というものを生徒にとって「大きな問題」から「小さな問題」へ、かつ
「楽しむこと」へとかえること。
 <問題例> 
  問題例としては、軌跡の問題である。軌跡を手で描く場合、それだけでもう
 すでに生徒にとっては「大きな問題」であり、予想もつかないという場合もあ
 る。しかし、作図ツ−ルを使えば、操作をすればとても簡単で、しかも正確に
 描け、一目瞭然である。

 次に2番について書きます。
 <Excelの利用のしかた>
  利用の仕方としては、1次関数や2次関数のグラフをかくことに有用性があ
 ると私は思う。xの値とyの値をplotし、xとyの値の幅をどんどん小さ
 くし、たくさんの点をうつことにより、1次関数はどんなグラフになり、2次
 関数がどんなグラフになるかということが実際に画面でみれて、1次関数は直
 線のグラフで2次関数は放物線のグラフであることがわかる。
 <どういう工夫が必要か>
  私は「ビジネスソフトの使い方講習」というものを経験したことがないの 
 で、信憑性に欠けるが、教育ソフトとして使う場合、「早さ」を求めないこと
 だと思う。ビジネスとして使う場合、便利さのうえに「早さ」が要求されると
 思う。人間がやるよりもより早く、より正確に仕事をすることが求められてい
 る。しかし、教育ソフトとして使う場合、「早さ」よりも目で見て「認識させ
 る」ということが重要となってくるので、そこのところを工夫すればよいと思
 う。
        数学第2専修  M98068  山口 理恵


Date: Mon, 11 May 1998 17:37:41 +0900 (JST)
From: Shingo Nakano 
Subject: 数学教育方法論 課題1. 
Sender: iijima-report-request@math-ntserver.auemath.aichi-edu.ac.jp

作図ツールを使用する際の教育目標としては、「生徒の多様な発想を、作図ツール
を用いることで具現化しやすくし、逆に、作図ツールを用いることで、生徒の発想
を多様にのばす環境を用意する」というものが考えられる。つまり、生徒がせっか
く考えついたアイディアでも、言語や描画によってうまく表現することができなけ
れば、そのアイディアは、教師に伝わることなく流れてしまう。そんな生徒に対し
て、「作図ツール」という表現方法を提供することで、生徒の発想をサポートする
ということであり、逆にまた、作図ツールを使用することを通して、普段の授業で
は気付き得ないようなアイディアを、気づくことができやすくなる環境を生徒に与
える、ということである。このような教育目標は、いわば作図ツールと生徒との相
互作用とも言えると思う。
この教育目標を実現するための素材としての問題例としては、2次関数が挙げられ
る。Y=aX^2とY=a(X-p)^2+qとの、グラフ上での関係を学ぶときに、「理解している
から図示できる」ではなく、まず作図ツールを通して、正確な値・図を視覚的に体
感し、そこから理解・発展させる、というものである。細かくいえば、Y=aX^2+bX+c
からY=a(X-p)^2+qへの数式変形を行う前に、授業の導入として、まずコンピュータ
でいろんな2次関数のグラフを扱うのである。この授業を通して、b/2aや
-(b^2-4ac)/4aという値を導きだすことは難しいが、どのような場合にグラフは平行
移動するのか、という問題提起ができるだろう。
ちなみに、作図が困難である方が、教材としては適していると思われるので、そう
いう観点からいえば、上の例はあまり好ましくない。


From: "TOYODA" 
Subject: 数学教育方法論T レポート(5/14授業分)
Date: Mon, 11 May 1998 23:40:21 +0900
Sender: iijima-report-request@math-ntserver.auemath.aichi-edu.ac.jp

数学教育方法論Tレポート(5/14授業分)
  木曜 1限     担当 飯島
                       M98061 豊田 雅樹

選択した課題: 1

 作図ツールの場合の教育目標であるが、わたしは、次の2点
をあげたい。
 ・特殊から一般への見通し
 ・公式、性質等の直観的把握(見てわかる)
 まず、1つ目の「特殊から一般への見通し」であるが、例えば、
AB=ACの二等辺三角形があり、AB,ACの中点M,Nを結ん
だとする。このとき、MN=1/2ACである(中点連結定理)とい
うことが、すでにわかっているとして、Aが移動して二等辺三角
形でなくなったら、この関係はどうなるか、という問題があったと
しよう。調べてみると、どうやらいつでもこの関係が成り立つらし
いということがわかる。すると、どうしてそうなるのか考えよう、と
いうことになり、具体的な証明に取り掛かることになる。このように、ある特殊な
場合から、それに手を加えて一般の場合にする
とき、手軽に図形を変形できるツールはその見通しを立てるとい
う面で非常に役立つのではないだろうか。
 次に、2つ目の「公式、性質等の直感把握」であるが、先程の
中点連結定理や任意の四角形の各辺の中点を結んでできる平
行四辺形などのように、図形の中に「何らかの性質」が含まれ
ているものを与え、それを自由に変形したり、線を加えたりする
ことを通して、そうしても変化しない性質、こういうときだけこうな
るという性質、などを直観的に見つけることができるのではない
だろうか。これは紙と鉛筆では難しいことだと思う。いくつもの例
を出さなければならないし、変形するだけでも一苦労である。また、変形する過程
を直に見てわかることも多いように思うからで
ある。こうすると、どんなに素朴でも自分で見つけるということ自
体に意味があるし、また、公式・性質を見つける(作る・生む)楽
しさも出てくるのではないだろうか。特に導入場面などでは、時
間がかかるかもしれないが、「目指せ!数学者!?」ってな感
じで案外面白いのではないかと思う。


*最後にちょっと質問です。
  このメールの中に図を入れるのにはどうしたらよいので
 しょうか。ペイントツールで作ったものを、切り張りしようと
 思ったのですが、上手くいきませんでした。やり方が悪い
 のでしょうか?どなたか教えて下さい。


Date: Tue, 12 May 1998 09:31:02 +0900 (JST)
From: Kentaroh Hatano 
Subject: 4/30課題 1
Sender: iijima-report-request@math-ntserver.auemath.aichi-edu.ac.jp

 数学の学習での教育目標は実にたくさんあると思われるが、やはり紙と鉛筆の場
合とツールを使う場合とでは、その教育目標はかなり異なると思う。ここでは、紙
と鉛筆の場合では難しいと思われる、ツールを使う場合ならではの教育目標を挙げ
る。(以下は、前回のレポートとかなり重複した内容である。)まず、作図ツール
では、図形を動かせる、つまり実験をすることができるので、その図形に関する様
々な問題を作り出す経験、それについて議論する経験をすることが一つ考えられる。
それから、問題を一般化することによって、図形の性質などについて体系的にとら
える経験をすることも考えられる。以上の教育目標を実現するための素材となりそ
うな問題を挙げる。
 平行四辺形ABCDの辺AB、BC、CD、DA上に、AE=BF=CG=DH
となるような4点E、F、G、Hをとると、四角形EFGHはどんな形になるか。

                           波多野賢太郎


Date: Tue, 12 May 1998 11:22:07 +0900
Subject: 数学教育方法論1 レポート(4/30出題)
From: s940862@auecc.aichi-edu.ac.jp (Kiyoshi Kawaguchi)
Sender: iijima-report-request@math-ntserver.auemath.aichi-edu.ac.jp


川口@情報科学専修領域 です。

−−−GCのユーザーインターフェースの特徴について−−−

GCを利用していちばん感じたことは、作図操作が少々わかりづらいということ
だ。例えば、点AB間に直線を引くという作図で考えてみる。GCでは以下のよ
うにすればよいだろう。

  1.2点を適当に置く(左クリック)
  2.任意の位置で右クリックをする
  3.メニューから「作図」→「直線」→「2点を結ぶ」を選択する
  4.1点をダブルクリックをして選択する
  5.他の1点をダブルクリックをする → 直線が引ける

1はすぐにわかった。がこのときは、メニューのほとんどが選択できない状態で
あるので、次にどのようにすればよいかわからなかった。なぜメニューを選択で
きないように設計したのか理解できない。
また、直線を引くための2点の選択方法がダブルクリックであることが(最初は)
わからなかった。わたしがよく利用する「ペイントブラシ」や「Wordの作図
」など多くのアプリケーションでは、点の選択はただのクリックでできる。その
ため、GCでもただのクリックでよいと期待してしまったのである。
やはり点の選択はダブルクリックよりもただのクリックの方が簡単で直感的であ
るのではと思う。ただ、ダブルクリックがいけないのではなく、操作は簡単で直
感的な方がはるかにいいと言っているのである。これは点の選択に限らず、どの
場面でもいえることである。GCではこの点に若干欠けているのではないだろう
か。

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  川口 清志 (Kiyoshi KAWAGUCHI)

  愛知教育大学 大学院 教育学研究科 数学教育専攻 情報科学専修領域 1年
  Email : s940862@auecc.aichi-edu.ac.jp


Date: Tue, 12 May 1998 13:19:27 +0900 (JST)
From: Nobuhiro Watanabe 
Subject: 木曜1限のレポート 
Sender: iijima-report-request@math-ntserver.auemath.aichi-edu.ac.jp

 1番  自分なりに考えた教育目標の方から述べます。
      まず、コンピュータを利用する上で、注意しなくてはならないことがあると
      思います。例えば、計算問題を解くときにすぐに答えを出すためだけに使っ
      たり、グラフを速くかつ正確に書くことだけにコンピュータを利用すれば確
      かに簡単に済むが、そこで学ぶ予定であったことが消えてしまうように思わ
      れます。だから、このようなことが起こらないように教育目標をたてる必要
      があるといえます。つまり、今までの授業ではできなかったことや、逆にど
      のようなことができるのか、さらにどのようなことは無理であり、またこの
      ようなことはしない方が逆に良いのかをしっかり判断かつ明らかにしていく
      ことが作図ツールをする上で重要であると感じます。では、実際にどうすれ
      ばよいのかですが、子供たちの立場に立って考えてみることが第一であるで
      しょう。ある問題から子供たちが様々な考え方や意見を抱くこと(もし、こ
      こに線を引くとどうなるか?など)をもとに、実際にツールを用いることで
      子供たちの考えに的確に対処できるようにすることが目標になると思います。
      したがって、ツールを使って子供たちが実際に図形を動かしてみることや、
      紙と鉛筆を使って解いた予想を、では、今度はコンピュータで動かして確か
      めてみようというように、それぞれの場面、状況によってコンピュータをど
      のように使い分けていくかを考えていくことが教育目標の1つであると思い
      ます。
  
    「問題例」
 
      例えば、平行四辺形ABCDの内部に点Eを取り、点A、B、C、Dとそれ
   ぞれ結び、子供たちが、どのように気付き、発見するかを見てみる。ここで
   は、平行四辺形の内部の点Eに着目してその点が外部にあったらどうなるか
   や、また、内部にできた4つの三角形の面積は等しくなることなどを実際
   にツールを用いて考えていく。2つ目に、2つの正三角形の頂点を互いに結
   びこの図形をいろいろ変化させてみる。例えば、頂点の位置を変えたり、正
   三角形の条件を変えたり、正三角形をもう1つ加えてみたりなどする。
      
          
              M98063  渡邉 亘宏


Date: Tue, 12 May 1998 16:45:37 +0900 (JST)
From: Mamoru Furuhata 
Subject: 数学教育方法論I、課題 
Sender: iijima-report-request@math-ntserver.auemath.aichi-edu.ac.jp

 数学の授業において、まず定義や性質・概念を学び、それからそれを使う問題を
解くというのが、一般的である。そして、問題を解くことが中心になることが多い。
ここでの性質、問題は教師、教科書から与えられたものであり、生徒は多くの場合
それを一方的に受けとめるだけになってしまう。このことに関連して、作図ツール
を用いるときの教育目標として、
 「与えられた図形の性質を基にして、その図形にいろいろな操作をすることによ
り何か性質を見いだし、それを確かめることができるようにする。」
が考えられる。この教育目標には、ある性質についての「拡張」を生徒が行い、そ
れが数学的に正しいかどうか確かめられるようにするといった意味が含まれている。
そして、その教育目標を実現するための素材として考えられる問題例として、

 「AD〃BCの台形ABCDで、辺ABの中点をM、辺DCの中点をNとすると、
             MN=1/2(AD+BC)
  となることを示せ。」

が挙げられる。簡単な例であるが、この問題では、AD〃BCという条件をはずす
とMN≦1/2(AD+BC)になる。これは、上に挙げた問題の「逆」である。
一つの問題に対し、その逆が正しいか考えることはよい問題となることが多い。こ
のことから、先に挙げた教育目標は、生徒自身が「問題から問題をつくる」という
ことにもつながるといえる。


Date: Tue, 12 May 1998 18:39:57 +0900 (JST)
From: Kazuhiro Aoyama 
Sender: iijima-report-request@math-ntserver.auemath.aichi-edu.ac.jp

 1番について書きます。
作図ツールの教育目標としては、「一般化」が挙げられると思います。
作図ツールを使えば、変形を自由にすることができるので、変化の様子をとらえやすい 
というのがあると思います。
 例えば、二等辺三角形を使って、あることがらが証明できたとして、
ほかの三角形でも成り立つかどうかというのを追究するときに、作図ツールを
使うことによって追究が行いやすくなる。
 ほかの三角形、図形でも成り立つかどうか、など一般的なことに追究を発展させて
いくときに、作図ツールを使うことによって少しずつ変化させていくなどできるの
で、視覚的、直観的に捉えやすくなると思います。紙と鉛筆で追究しても、
同じ結論は得られ、一般化することはもちろんできるとは思いますが、いろいろな
図形で試してみたり、体験できるわけではないので、そこが作図ツールの利点だと
思います。 
 
 問題例としては、中点連結定理などを教えるときに、はじめは正三角形で
気付かせておいて、ほかの三角形に発展させ一般化していく、などです。  


                    sm98059 青山 和裕

From: "Takashi Wada" 
Subject: 数学教育方法論I 4/30
Date: Wed, 13 May 1998 15:25:40 +0900

数学教育方法論Iのレポート4/30分です。
iijima-report@auemath.aichi-edu.ac.jpに送信に昨日送信しましたが、
出来なかったようです。


「3. GCのユーザーインタフェースの特徴に関して分析せよ」

GC(Windows版)を少し使用してみました。

直接、ユーザーインタフェースとは関係ありませんが、
GCには、通常の作図ツールには見当たらない、各種二等分線を引く機能など、
数学の授業のツールとして必要なものがあることが大きな特徴だと思います。
例えば二等分線を維持しながら、動的に図形を変形させて、
図形の性質を視覚的に表示できることは、定理の理解に極めて効果的です。

しかし、このツールを自由に操作するのには難があるように感じました。
私がよく使う、クラリスワークスやMicrosoft Wordの図形描画ツールなどでは、
点や線をクリックして選択したり、ドラッグ&ドロップで移動させて
自由に図形を変形させることが出来ます。
私は、これらのソフトウェアの操作方法が一般的なものと思っているのですが、
GCの場合、この操作方法が通用しないようです。
任意の点や線を選択して移動させる方法が、結局よく分かりませんでした。
又、アンドゥ以外の図形の修正方法も分かりませんでした。
幾つかの線を引いた後に、最初の方で引いた線を消すことが出来ません。

GCは、他のWindowsアプリケーションと比較して、大きく異なる操作性が
私にとって非常に気になりました。
これには、GCもWindowsアプリケーションという先入観があったかも知れません。
それでも、操作方法が他のソフトウェアと同様で、それに数学教育に必要な機能が
うまく追加されていれば非常に使いやすくなると思います。

次に、利用対象と目的についても併せて考察してみます。
GCは、指導者が操作して生徒へのプレゼンテーションに用いるのか、
生徒に実際に操作させる道具として用いるのかにもよりますが、
特に後者の場合、メニューの構成も分かりにくく感じます。
先に述べたソフトウェアなどでは、図形の描画にツールバーのボタンを
使う方法が一般的です。
ツールバーがあれば分かりやすいとは限りませんが、ボタンの絵だけで
分かりにくいとしても、ヒント(ボタンにポインタを置くと表示される
メッセージ)を使えば補えるでしょう。
又、かかれた線などを選択し、状況に応じて適切なショートカットメニューが
使えれば、より使いやすくなると思われます。

更に、指導者がメニューのカスタマイズをできるようにして、
授業の単元に応じて、不要なメニュー項目を非表示にするなどすれば、
生徒の操作の混乱を未然に防ぐことが出来ると思います。


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和田 隆司  |愛知教育大学大学院 情報科学専修領域
わだ たかし |E-mail: s930946@auecc.aichi-edu.ac.jp
       |        twada@walter.ics.aichi-edu.ac.jp