ということが挙げられるでしょう。たとえば,測定機能はソフトの内部にありますが,
とも言えます。もちろん,ディスプレィ上の図は多少歪んでいたりする可能性はあるわけ
で,ある意味ではナンセンスですが,私達の目的が「CADを使った製図」のようなもの
ではなく,「図形の問題について考えるという数学的探究」であることを考えると,
というのは,目的に合わせて考えてみると,妥当なことです。それは一般に,ツール型の
ソフトの利用全般についても一般化可能なことであり,つまり,
ことが,授業で使うときには一つの原則となると思います。
話を元に戻しますと,条件を満たす点の集合を調べるためには,
というのが,一つの手となるわけです。しかし,ディスプレィにマジックや鉛筆で書かれ
たらたまらないですね。ですから,
というのが,一つの手となるわけです。この手は,教育的には別の効果があります。つま
り,
ということです。
という「演出」ができるという意味でも,OHPシート「作戦」と呼ぶに値するでしょう
。(この方法は,川崎市内で開発・洗練されたものです。)
のでないと,疲れてしまいます。それを実現するための機能として,Geometric Construc
tor での「条件を満たす点の集合」があります。
と言うと,ほとんど点を取ることができません。特に,測定の桁を小数点以下2位くらい
まで表示していたら,生徒はそれにこだわって,「60.01°でもだめじゃないか」と
思ったりします。
(授業のときに実際に扱ったのは,別の事例)
というものです。
このとき,キーボードを使った場合には,等間隔に記号が並びますが,マウスの場合に
は,もっと細かく調べたり,概略を調べられる反面,あまり綺麗にはなりません。
3.1 例
「条件を満たす集合」というのは,たとえば次のようなものを指します。
3.2 OHPシート作戦
これらについて,Geometric Constructor などで調べる場合,特に変わった機能を使わ
なくても調べることはできます。一つの発想としては,
考える場面や作業内容として生徒にあったものを確保したい
3.3 「一人」でするにはたまらない
しかし,この手は「授業向き」であっても,自分で調べるための方法としては,かなり
無理があります。特に教材研究等をする場合には,とりあえず,いろいろな可能性につい
て調べ, その中から選択するわけで,一つの問題に対する概略的な結果は,
3.4 アイデアとしての「領域の境界」
この機能を理解する上で,補足になると思うので,追加しますが,OHP作戦の場合で
も,たとえば,
川崎で議論していたときに,こういうアイデアが出ました。
これは二つの意味で面白いアイデアでした。
3.5 Geometric Constructor における「条件を満たす点の集合」の機能
Geometric Constructor での機能は,上記の作業を部分的に自動化したものです。基本
的には,
そのため,∠APB=60となる場合を調べるには,数式機能を使って,
「∠APB−60」
について調べることになります。
3.6 「条件を満たす点の集合」を調べる手順
調べる手順は,次のようになります。
また,描画の最中に,画面が汚くなりますが,Esc キーを押すと,描き直しますから,
あまり気にしないで,まずは変形をしましょう。
この機能を使う場合も,メモリに対する配慮は必要なので,「画面全体を調べよう」と
いうようなことはやめ,大体調べたいところが分かったら,「シフト+F9」でクリアし
ましょう。
また,98,FMの場合には,F7キーで画面をフロッピィ等に保管し,あとでまとめ
てハードコピーを取ることなどができます。
3.7 「条件を満たす点の集合」を調べる手順 - 円周角の定理を例として -