GCマニュアル : 軌跡

0.Geometric Constructorでは「F9」と「軌跡の設定」


まず,冒頭で,他の作図ツールとの違いを述べておきましょう。それは,Geometric Constructorで軌跡を使うときには,次の二つが必要だということです。

軌跡の設定を行う
F9キーによる軌跡描画スイッチのON/OFF

「軌跡が使えない」という苦情のほとんどは,

「F9」キーによるスイッチを押していない

ことです。これを押しますと,画面の左下に次のように,「軌」のマークが表示されたり,消えたりします。これが表示されるようにしておいてください。


軌跡スイッチ「ON」

↑↓ 「F9キー」


軌跡スイッチ「OFF」

「F9」キーによる「軌」マークが出ているのに軌跡が残らないという場合があります。
そういう場合は,

「軌跡の設定」がしてない

ことがほとんどです。軌跡を残したい部分について,その色を設定しましょう。

また,

軌跡を消したくなったら シフト + F9

です。
これらのことは, Windows版においても,(画面のレイアウトは多少違いますが,)共通することです。


1.軌跡とGeometric Constructor の機能


 もともと,数学的には,「軌跡」というのは,次の二つの側面を持っています。

  1. 点の動きの跡
  2. 条件を満たす点の集合

そして,多くの場合,これらが直線や曲線,いわば1次元多様体をなす場合「のみ」を軌跡と表現するのが伝統的です。
 しかし,たとえばGeometric Constructor で扱う場合には,「結果」によって,それを「軌跡」として見なすかどうかを判定することはできません。そのため,機能としては,上記の二つに対応して,

という二つを持っています。


2.「幾何的対象の動きの跡」としての「軌跡」


2.1 最も簡単な使い方

冒頭でも述べましたが,Geometric Constructor における軌跡の利用において,まず基本的なのは,

の二つの仕事が必要だということです。前者の軌跡の設定は,ファイルの中に保存されるため,一番やさしい軌跡の使い方は,

です。

すると,次のような図が得られるはずです。


外心の軌跡 GCデータはこちら
また,描いた軌跡を消したくなったときには,

シフト+F9 で軌跡の消去

です。

なお,軌跡はメモリを消費します。Windows版では全く問題はありませんが, DOS版の場合には,メモリがなくなるとエラーが発生します。特に,98などで,日本語を使用しているような場合は顕著です。エラーが生じても,リターンキーを押して確認すると,それまでの軌跡をすべて消去し,作業は続けられるように設定はしてありますが,適当なところで,軌跡を消去しながら使ってください。

また,Windows95のDOS窓でGeometric Constructorを使う場合にも,メモリの制約はかなり大きいので,メモリ不足がしばしば現れるようでしたら,「ミニ版(機能削減版)」を使うか,Windows版を使ってください。


2.2 自分で設定してみよう


 前述の図形は,事前に設定してありましたから,変形するだけで軌跡が残りました。しかし,一般には,自分で軌跡を設定する必要があります。そこで,重心の軌跡を設定することをしてみましょう。

手続きの概略

  1. 「重心.000」のファイルを読み込む。
  2. 「軌跡の設定」を選ぶ。
  3. 「点」を選ぶ。
  4. 「点D」を選ぶ。
  5. 色として「赤」を指定する。
  6. Esc を何回か押し,標準メニューに戻る。
  7. 「軌」のマークを確認し,必要があれば,F9キーを押す。
  8. 変形してみる。

以下で,DOS版に関する画面を例示します。
Windows版はこちら

  1. 「重心.000」のファイルを読み込む。


  2. 「軌跡の設定」を選ぶ。


  3. 「点」を選ぶ。


  4. 「点 G」を選ぶ。


  5. 色として「赤」を指定する。


  6. Esc を何回か押し,標準メニューに戻る。
  7. 「軌」のマークを確認し,必要があれば,F9キーを押す。


  8. 変形してみる。



以下で,Windows版に関する画面を例示します。
DOS版はこちら

  1. 「jushin-01.gc4」のファイルを読み込む。
    ネットワーク環境ならば,→GCデータをクリック

  2. メニューで「編集」→「点の編集」を選択。あるいは F2 キーを押す


  3. 「点 D」を選ぶ。

  4. 色として「赤」を指定する。

  5. 「軌」のマークを確認し,必要があれば,F9キーを押す。


  6. 変形してみる。



2.3 練習問題