はじめに
-GCワールド-
愛知教育大学数学教室/飯島康之
GCワールドでは,作図ツールを使った数学的探究に関する素材等を集めたいと思っています。
ですから,名前はGCワールドであっても,Geometric Constructorのみに限定する積もりはありません。(必要があれば,後日,名前を変えてもいいと思っています。)むしろ,いろいろなソフトに共通して可能な実践を集めたり,あるいは,この実践に関しては,このソフトが適切だが,このソフトではやりにくい等の具体的な比較も可能であればしたいと思っています。
それぞれの項目の内容と関連性
それぞれの観点について,次のような特徴・関連性を持たせたいと思っています。
問題・定理
作図ツールを使うとこういう問題について考えることができる/その探究の様相はこうなる/こういうプロセスが鍵になるなどを記述するようにしたいと思います。
また,こういうことを発見した人がいるというようなものも掲載したいと思います。
発問
「問題・定理」というのは,素材を提供してくれますが,それだけで授業化ができるというわけではありません。いわば,「個人的経験」として,面白かったものを,授業として成立させるには,いろいろな工夫が必要です。それを客観的に比較しやすくするための項目として,「発問」を考えてみました。項目としては,「発問」ですが,「問い」のみを掲載するのではなく,この発問は,授業をこう構成したいという思いを記述できるようにしたいと思います。
授業実践
「こう実現してみたい」というのはいわば「絵に描いた餅」です。実際に授業として実施したかどうかということは多少別の問題です。そして,実際に授業を実施してみると,様々なことが明らかになることが普通です。そういう意味でも,「発問」と「授業実践」とは明確に分けて扱いたいと思います。基本的に,「指導案集」になると思いますが,可能であれば,授業に関する事後の分析や考察等や,授業に関する各種資料を盛り込みたいと思います。
GCのテクニック/数学的探究のテクニック
授業の中では,いろいろなことを核として設計します。「プロセス」や「手続き」として意識化し,焦点化し,そしてそれを学習の対象としたい場合があります。そういうものとして,どういうものがあるのかを,ここでは上記の二つ,つまり「ソフト」という道具に依存する特殊なものと,それには依存せず,一般の数学的探究全般に共通する一般的なものに分類して扱いたいと思います。
授業のテクニック
実際の授業においては,それを授業として成功させるための様々なノウハウ(あるいはテクニック)があります。ここでは,それを明文化し,検討したいと思います。
参考文献
文字通りの参考文献のリスト