数学的命題は, 「一つの場合」についての命題ではなく, 「一般的な命題」である。 その命題に該当するいろいろな事例がある。 教科書では, 図は一つしかない。 その代わりに, 「代表的特殊」と言って,命題の最も一般的な特徴があられわているような特殊な事例を書いているわけだが, その例を通して, 「想定しているすべての図」に推論が通用することを理解してもらうことを「想定」して書き手は書いている。 しかし, 生徒がそういうつもりで図を見ているとは限らない。「その図」についてのみと考えていることも少なくない。 そういうときに, 「条件を満たすときにはいつでも成り立つ」 ことを理解するための発問として, 「いつでもこうなる」(いつでも成り立つ) が考えられる。 |