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GCワールド
−教材開発・授業のテクニック−
[はじめに]
はじめに
TIPS
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画面の覗き込み
- GCの利用に限った話ではないと思いますが,作業をしているところがディスプレィに表示されますから,それぞれの生徒がどういうことを考えているのか,どのように作業を進めているのかが一目瞭然になります。
これは,教師にとって,画面を覗き込めば生徒の様子が分かるというだけでなく,生徒同士にとっても,まわりのみんなはどういうことをしているのかがよく分かることになります。
しかし,考えてみると,これはある意味での「カンニング」でもあるわけで,「カンニング」になってしまうのか,それとも,「生徒同士のコミュニケーション」になってしまうのかは,先生の工夫によって変わってしまう部分だと言えるでしょう。
「生徒同士のコミュニケーション」であるためには,生徒のそれぞれが,同じ目的で作業していても,多少違った成果(画面)になるような,そういう発問の仕方が不可欠だと思います。
また,教室内でのコンピュータの配置の仕方によっては,覗き込みをとてもやりやすい生徒とやりにくい生徒が生まれてしまう場合があります。たとえば,いわゆる昔からのLL教室のように,全員が前を向いている教室の場合, 一番前の生徒は自分の画面しか見えず,一番後ろの生徒は全員の画面が見えるというような事態が起こります。このような場合には,「見せたいときには,みんなで教室の後ろに移動して品評会を行う」ような手を取る必要があるでしょう。
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発問をオープンにする
- 一般に,教科書等での「問」は,答えが一つのものが普通です。このような問題を,「クローズドな問題,閉じた問題」といいます。これに対して,答えが複数あるような問題を,「オープンな問題,開いた問題」といいます。(関連用語としては,オープンエンドなどもある)
たとえば,図を動かしながら「どんなことに気づきますか」などという問いは,非常にオープンな問題の典型と言えるでしょう。授業のように,生徒の答えに応じて,教師が様々な対応が可能な場合は,生徒に様々な発見の喜びの可能性を与えるなど,様々な利点がありますが,そういう工夫は,作図ツールを使った授業を考える上で,かなり基本的な方法です。
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動かせる点を限定する
- 上記のように,発問をオープンにすることが,一つの基本ですが,しかし,オープンになりすぎてしまって,収拾がつかないような場合や,生徒の活動が多様になりすぎてしまう場合も少なくありません。そのような場合,一つの手は,「動かせる点を制限する」ことです。ファイルを操作し,動かせる点を必然的に少なくしてしまう手もありますが,発問を適切な形にする手もあります。
たとえば,「4角中点」の場合,普通は,「形状」に関する質問,つまり,「ABCDがどのような形のときに」という質問ですが,「点Aをどういうところにとったら」と,「点 A の位置」に関する質問に変えることができます。この位置がある集合(軌跡)をなす場合は,それらの場所をみんなで探すことが作業の課題となり,そこで発見された集合(軌跡)は何かを抽象的にまとめること,そして,それはどうしてかを考えることが,一斉指導の中での中心的な課題となります。
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必要不可欠ではないことは,事前にファイルとして用意しておく
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ソフトの機能だけで処理しようとしない
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キーボードとマウスの適切性を見分ける
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あえて,一つの画面で授業する
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あえて,二人で一台の使い方をする