背景とコンセプト
- インターネットにつながってさえいれば使える作図ツール
2005年に向けて,学校のコンピュータのほとんどはインターネットに接続されようとしています。
そして, 同時に, 今まで全くコンピュータを使わなかった先生も使う時代になろうとしています。
GC/Winをインストールし, 若干の設定をすれば,今でもインターネットを使って
GCに関するいろいろなデータを利用することができます。
しかし, 「ソフトのインストール」を気楽にできる先生はまだまだ少数派でしょう。
また, 学校によっては, 勝手にソフトをインストールできないような設定になっているところも多いでしょう。
「え,そういうのが使えるの? じゃ, 使ってみようかな」
と思ったときに, すぐに使えるようにするのが, GC/Java です。
- GC/Winで作成したデータをアプレットで表示してくれる
GCJava は, GC/Win で作成したデータを使って図を表示します。
既存のGCデータをそのままインターネット上で使えるコンテンツにしてくれます。
現バージョンでは図形の表示と変形と一部の作図。編集・作図のフル機能などは今後の課題。
現在のバージョンでは, GCのデータの表示と変形, 一部の作図機能が行えます。つまり,
ビューアとしての機能はかなり確定しています。
GC/Winとほぼ同じ機能にまで充実していくことが,今後の課題です。
開発の経過と今後
GC/Javaは, 文部科学省の学習資源デジタル化・ネットワーク化推進事業の委嘱事業を
作図ツールコンソーシアムが行い,コンテンツ開発を行うに当たって,
飯島・ゼータ(株)・大日本図書(株)の協力によって開発しているものです。
特に,企業も関与しているという意味で,
今後の研究・開発・サポート等を続けるには, それなりの資金も不可欠です。次のような体制を今後念頭に置いています。
- 研究活動のための補助金等の資金を調達できるようにしたい。
(しかし,なかなか確保できないのが現実)
- ユーザーの方(特に学校現場)にとっては, 単体としてのGC/Javaや非営利的な活動によって作られた
GC/Javaを使ったコンテンツ(教材)は無料で利用できるものにしたい。しかし,それは企業による
営利目的でのコンテンツ開発・販売を否定するものにはしたくない。実際,コンテンツ開発には,
プロが関与し,よりよいものを作るべきである。そのようなコンテンツは無料ではありえない。
いいコンテンツには適切な経費を学校あるいは自治体が払えるような仕組みを確立しない限り,
教育の情報化の自立と発展はありえない。そのような営利目的でのコンテンツ開発のための
道具として使える場合には,機会を提供すると同時に,今後の開発のための経費も還元するもので
あってほしい。
- 非営利による開発(特に数学教育のためのカリキュラム開発)のためには, 無料で利用できるものにしたい。
- 営利目的での利用に対しては, ライセンス契約等を行い, 教材作成・販売等のためにも使えるようにする。
- 同等のソフトを自主開発することに比べれば,飛躍的に低価格での開発が可能になるはず。
- 結果として,非営利であれ,営利であれ,どこでも当たり前の道具として使え,カリキュラム開発や商品開発
に当たって「誰もが安心して使える作図ツール」を目指したい。
上記のような仕組みをうまく確立することによって, 「教育用ソフト」や「教育用コンテンツ」
のあり方について, 検討する上での一つのサンプルになるようにしたいと願っています。
GC/Javaの改良の経過
利用例