*0.はじめに **0.1 ファイル提出において -「名前」や「学籍番号」をファイル名に反映していないものは,扱いにくいです。 -ファイルの中でも,名前や学籍番号が「ないまま」って,印刷したとき,..どうしろというのだろう。 -もちろん,提出していない人は論外だけど。 *1. みなさんの「レポート」に関連して -一言でいえば,「悩ましい」です。 -これまで同様,「意図が伝わっていない」と感じることが少なくないです。 -もちろん,「ほぼその路線でいける」ものもないわけではありません。ただ,「授業で扱ったものを少しアレンジしたくらい」の印象だったりしますけど。 -「教材研究の工夫をすべき」と思うものが多いですが,「他の素材の方がいいんじゃないか」と思うものもかなりあるのも事実です。 **1.1 「証明問題」や「計算問題」のとき,「動かす意味」は? ***1.1.1 「普通」の「証明問題」なら静的に考えるべき -一般的には,「証明問題」に関しては,静的に考える,つまり補助線等を考えることで解決していくのが普通です。 -つまり,「図形を動かして調べる」ことは必要ないことが普通です。 -もちろん,そういう問題でも「動かす必要がある場合」もあります。 -たとえば,Euler線の問題のように,「簡単ではなく」,「特殊な場合を利用して証明をつくる」ような場合がそれに該当するでしょう。 -でも,「そういう問題なのですか?」 ***1.1.2 「問題文を変える」手もある -教科書や問題集に掲載されている問題文を「そのまま使わなければならないわけではありません」 ***1.1.3 計算問題も基本的には同様。動かす必要はないことが多い。 -もし,「動かす」ことを扱うなら,それを「どう位置づけるのか」を明確にすることが大切。 **1.2 動かす意味がわからない問題もある *** 「円上の5点をつなげてできる図形はなにがあるだろうか」 -この問題だったら,「紙」などが適切。 -何をGC等を使って考えたいのかがわからない。 ***(くさび形に関して)4つの角にはどんな関係があるか。 -そもそも動かす図になっていない。 ***正方形に内接する正方形で,面積が最小のものを考える -答えそのものはほぼ自明。 -「何をさせたい」の?生徒に。 ***三角形の外心とその三角形の三辺の中点を結んだ三角形の五心 -作図させているけど,そもそもどういう目的で,この問題を考えているのかがよくわからない -作図はこの文脈では「紙の上で」ではないか。 -出口はどこに想定している? **1.3 関数それとも図形の問題? *** 内心をIとするとき,∠BACと∠BICとの関係 -図形の性質から考えているようだけれども,それなら,図形の証明問題という位置づけ。別に関数と考える必要はない。 **1.4 「そういう性質に注目する価値」をわかってくれるだろうか。 *** △ABCにおいてBCの中点をMとするとき,AB+AC>2AM -不等式って,むずかしい。 -どういう文脈で,「そういう命題に注目することの価値」を実感できるのだろうか。 *** △ABCがあり、ABの中点をDとして,.... - 意図がわかりにくい。 ** など - *2.いずれ授業の流れを想定し,指導案をつくりたい。 **2.1 まず模擬授業で取り組んでみよう。 *** 話題は「九点円」 -作図しながら,取り組んでみる。 **2.2 ここでの「数学的活動」はなんだろう。 -みなさんの言葉で表現しよう。 **2.3 指導案としてまとめてみたもの -@shidouan_2022.docx,指導案 -- 上記をひな型として,これを「修正」しながら,自分の指導案をつくる。 -- 「青字のところ」はもちろん,変えること。 *3.みなさんの事例を素材にして,検討してみたい。 -希望を募りながら,.... ** 発問を変えるのも一つの方法 - ** 図を変えるのも,一つの方法です。 - ** 生徒の活動は? -「定理を発見する」こと? -「仮説」をつくること? -「調べる」こと? -「問題の定式化をする」こと? -「証明」を考えること? -「検証」をすること? -... -それが「焦点化されるように」工夫をしたい。 *4.困っていたら,「素材を変える」というのも一つの手 -うまくいかない素材にずっとこだわるのが得策とはかぎらない。 **4.1 「三角形の面積」を二等分する問題を発展的に考えてみる。 -「点P」を通る直線で切る場合に,「Pの位置」によってむずかしさがまったくことなる。 -- まず,どこからはじめるといいだろう。 -- 次は? **4.2 「正方形のケーキ」の分割なら -面積の分割は,「何の分割」に帰着できる? -どう発展させていくことができるだろうか。 **4.3 「統合」の事例の代表としては *** 方ベキの定理 - *** 円周角の定理と,円に内接する四角形の定理と,○○定理 - ** 「特殊な場合」に注目する例としては, ***今回も扱われているけど,「四角形の4辺の中点を結ぶ四角形」の場合に.... -条件で聞くのも一つの方法だが,...別の方法もある ***命題をそのまま示してしまうと,「調べる必要はない」 *5.次回以降に向けて **5.1 コロナ前は - 最後の2回で「発表会」をしました。 -- 指導案を仕上げてきて,ひとりあたり発表3分コメント3分程度で。 -- その枠では収まらないので,空き時間にかなり延長しました。 ** 5.2 コロナ中は, - 授業によって参加者数がかなり違っていたので,そのときどきに応じて -- 多いときは,zoomでの「説明動画」をつくることで代替しました。 -- 少なくときは,毎回数名が模擬授業をして議論しました。 ** 5.3 今回はどうしましょうか。 - 「扱ってほしい人」のものを授業の中で扱いながら,「解説動画」と「指導案」かな? **5.4 素材開拓→教材研究→指導案作成→発表あるいは動画作成は変わらないので -指導案に仕上げていける方は,仕上げてみてください。 -まだ教材研究が不十分と思う方は,「ストーリー」を形にしていくことの方が近道のように思います。 -そのストーリーにおいて,「授業」をイメージしましょう。 -生徒にはどういう活動をさせたいのか。 -そのためには,どういう発問とどういう図などを与えるのか。 -そして,どういうことを発表させたいのか。 -それらを先生はどう生かし,そしてつないでいくのか。 *6.課題 **6.1 今日の授業の感想 -いつものやつ **6.2 「自分の問題にストーリーをつけよう」(3)あるいは「指導案」 -どちらでもいいです。 -次回以降は,できるだけみなさんの事例をもとに議論しながら進めていければと思います。