*0.はじめに **0.1 「出席」には... - わかっていますよね。 -- 「大人」相手に,あまり繰り返すつもりはないんだけど。 -- 11/17(水) 21:30 現在で,対面参加 33名(たぶん,それくらいが実数), オンデマンド(8), webのみ(2) -- 合計で,43名しかいないけど,いいのかな。他の方は単位なくても。 -- webのみで理解できるほど,甘くないと思うよ。 -- あるいは,「この感染状況の中で,オンデマンドで対処する」というのは,かなり,「よほどの事情がある」場合は,もちろんokと思いますけど,そういう方は,ほとんどいないはずで,「1限出たくないから,まあいいか」というのを許容するつもりで対処しているわけではないんですけどね(苦笑)。 **0.2 「課題」の件 - 問題は,なるべく具体的に記述する方がいいかと思います。 - 「直線上を円が滑らずに転がる」というようなケースは,つくれないわけではありませんが, GCの中では,かなり工夫しないといけないので,「自然に作図できる問題」ではありません。 -- 「だからよくない」という意味ではなく,それぞれのソフトには,「自然に表現できる問題」と,「かなり工夫しないといけない問題」と,「基本的に対処できない問題」があるという意味です。 - GCの基本的な幾何的対象は,「点」「線」「円」です。それに,「数値」が追加され,「弧」などもないわけではありませんが,基本的には,「点・線(直線・線分・半直線)」・円」なのです。 - 幾何的という意味で,次に続くのが,「二次曲線」です。 - 多項式とか, y = sin x のような曲線というものを対象にしたときには,「交点」を代数的に求めることができないことも発生してくるので,きっと,幾何的なソフトでは,厳密な意味ではそれらを含めるのはむずかしいです。 - でも,そこまで厳密でなく,近似的な解決をokとするならば,....また別で,それはソフトの設計になりますね。 - いずれにしても,GCでは,放物線のような二次曲線は,「作図の結果扱える」対象ではありますが,「それを基本的な対象」として扱うことはできません。 - どうしてもそれらを扱いたいという方は, GeoGebraを使ってください。 - また,「数式」で記述している方もいますよね。「数式」を入力のためのインターフェイスとして扱うのかどうかは,やはりソフトによって異なってきます。 - 少なくともGCの場合は,「数式は,背景としては扱っていますが,生徒が入力するための手段としては使わない」というのがポリシーです。 - これも,GeoGebraなどでは,「そういう入力の方法もある」というスタンスで取り組んでいるわけです。 - どちらがいいとか,悪いとかということではありません。 - 「どういう生徒が何を知っていて,何を学ぶときには,どういうインターフェイスが適切か」を判断するには,「それぞれの授業」などを想定しないと評価・判断できません。 - そして,GCの場合には,基本的には,中学生向けの「幾何」を基本としたインターフェイスであり,たとえば,GeoGebraは, 高校や大学なども想定し,へ平面には,座標が入っていて,幾何的な対象には,代数的な表現なども「伴っている」というスタンスで設計されているわけです。 **0.3 「実際に作図して保存した方は???」 - いないのかな? * 1. 「条件を満たす点の集合」として軌跡 ** 1.1. 軌跡の二つの側面 - (1) 「動いた点の跡」としての軌跡 - (2) 「条件を満たす点の集合」としての軌跡 -- 高校の教科書では, どういう定義になっているでしょうか。(再掲) ** 1.2 条件を満たす点の集合の代表的な例 *** 中学校 - 2点から等しい距離にある点の集合としての垂直二等分線 - 2つの辺から等しい距離にある点の集合としての角の二等分線 - 円周角の定理の逆(A,Bに対して∠APBが一定になる点の集合としての..) - 等積変形 *** 高校 - アポロニウスの円 - 楕円など ** 1.3 振り返ってみましょう。 - 基本 -- 「2点から等距離にある」点の集合 = 垂直二等分線 -- 「2辺(直線)から等距離にある」点の集合 = 角の二等分線 - ちょっと変える -- 「点と直線から等距離にある」点の集合 = ??? -- 「1点から等距離にある」点の集合 = ??? -- 「直線から等距離にある」点の集合 = -- 「1点と円から等距離にある」点の集合 = -- 「直線と円から等距離にある」点の集合 = -- 「円と円から等距離にある」点の集合 = - さらに変える -- 「点Aからの距離と,点Bからの距離の「差」が一定の点の集合」 -- 「点Aからの距離と,点Bからの距離の「和」が一定の点の集合」 -- 「点Aからの距離と,点Bからの距離の「商(比)」が一定の点の集合」 -- 「点Aからの距離と,直線からの距離の「商(比)」が一定の点の集合」 -- など * 2. 「GCで点を動かすだけでの使い方」と「機能を生かした使い方」 ** 2.1 「例としての円周角の定理の逆」 |#00058-1118-01| ** 2.2 ホワイトボードに投影しているなら - 点Pを動かす - ∠APB=60になったら,(ホワイトボードに)プロットする。 - たまっていく - どう? ** 2.3 PCでは困るのかな? - 「かくわけにはいかない」 - でも,タブレットなどの上に何か乗せる手も....あるよね。 ** 2.4 GCの機能を使うとしたら - まず, 軌跡の設定をしておく。 - 軌跡のスイッチはoffのまま - 該当する場所で「記録」ボタンを押す ** 2.5 生徒の「数学的活動」として注目したいことは? - 協力しながら点をプロットする(数学的? それとも...) - 「どこに, どうやって点をとっていくといい?」(戦略) - 「どういう集合と言語表現したらいい?」 - 「そうなるはずだという証明をどうやったらいい?」 ** 2.6 TIPS - 測定値の工夫に気づいた? - どうしてそうなっている? * 3. 練習問題 ** 3.1 アポロニウスの円 - 実際に作図をして保存をしよう。 - どういう授業の流れを想定できるのだろうか。 ** 3.2 等積変形 - 実際に作図をして保存をしよう。 - どういう授業の流れを想定できるのだろうか。 ** 3.3 楕円 - 実際に作図をして保存をしよう。 - どういう授業の流れを想定できるのだろうか。 ** 3.4 みなさんの問題から - 実際に作図をして保存をしよう。 - どういう授業の流れを想定できるのだろうか。 * 4. もう少し高度な使い方もある...でもね。 ** 4.1 「上記の使い方」は,「ホワイトボード」あるいは「タブレットとOHPシート」的活動 - きっと中学生ならうまくいく - 高校生だと....? - 「ちょっと工夫した問題」や「条件を変えてみていろいろな場合を調べたいと思うと」...もっとコンピュータらしい作業をさせたい。 ** 4.2 一応できます。そういうこと。 - 基本的な概念としての「陰関数」 - f(P)=0 という式 - 測定値に関して, 「ある測定値 = 0 」となる集合を自動的に描画させる機能 - エキスパートモードへの切り換え - デモ ** 4.3 この機能を使って調べてみよう。 - 楕円 - でもね。(続けて) ** 5. 別の方法(動いた点の跡として表現する方法) ** 5.1 垂直二等分線 = 2点から等しい距離にある点の集合 - 教科書的には.... 「2点を中心に等しい円をかく」...たくさん。 - それをGCで実現するには, .... - 「等しい半径」で円をかくということを,実現するには ** 5.2 アポロニウスの円 - 半径 x と半径 x だったら, 垂直二等分線 - この場合には, どうだったらいい? - 「数式」という機能を使う ** 5.3 楕円 - チャレンジしてね。 - 数式でなく, 図で使う方法もあります。 ** 5.4 TIPS - 「見せない」方がいいこともある。 - そういう場合には, 「色を無色」にする **6. サイクロイドって, ***6.1 作図することって,できるのかな。 - できないわけではないです。 ***6.2 その図の「価値」は? - 動かしてみて,「フーンなるほど」ということ以上の価値を見いだすなら,つくる価値があります。 - 逆に,「みせるだけ」なら....やっぱり,「それだけの価値かな」 - 「実物」の方がいいんじゃない? -- と,私は思ってしまったりします。 *7. 課題 ** 7.1 「今日の授業の感想」などを「まなびネット」に書き込む - 今日の感想 / 次の視点のどれか -- a. 「この話題」について 「こういう点がよくわかった」 / 「こういう点がよくわからなかった」 -- b. 教師の観点からの教材研究について,自分の理解が深まったという点 -- c. ICT利用に関して,自分の理解が深まったという点 -- d. 「CIIという授業に関して」,「ここがよかったから継続してほしい」「ここがよくなかったから改善してほしい」という点 -- e. その他 ** 7.2 「動かして調べる価値がありそうな問題」を一つ見つけて「まなびネット」に書き込む - 「前と変わらないじゃないか」と思われるかもしれません。 - でも,こういう種類の問題の中で,「自分が教材研究して,授業設計まで育ててみたい」と思う問題とのバトルが,今後始まるわけです。 - そういう意味で,「候補」をいろいろと考えること,毎回少しずつアンテナを張って自分の感性を広げてみることは,とても大切だと思います。 ** 7.3 次回以降は, - 授業ビデオをみて,「感想をかく」ことなども取り入れていきます。