*0.はじめに ** 今後の流れ - (1) 8/13 までに, 授業のコンセプトをまとめた動画をzoomで作成し, uploadする -- upload先は, mlでお知らせしたところへ -- ファイル名は, 学籍番号-名前-○○.mp4 という形で --- 私の今のファイルは, 2018123_Iijima_Yasuyuki_9pts.mp4 --- 9点円なので, 9 points circle を省略して, 9pts としてみましたが, そのあたりは自由です。 -- id, pw が必要です。この授業の受講者にアクセスを限定しています。 - (2) 8/14(金)に, グループ別に, それぞれが作成した動画をもとに,次の観点で協議をします。 -- a. 授業のねらいの妥当性 -- b. 数学的活動(1) 発見など図形の動的な意味での活動 -- c. 数学的活動(2) 証明など図形の静的な意味での活動 -- d. 問題文や図の工夫の仕方 -- e. 想定している生徒集団と, 授業との関わり -- f. 「動画」として工夫している点, 改善可能な点 -- g. その他 - (3) 8/28(金)くらいまでをめどに, 次のものを提出してください。 -- 修正した動画 (最初に提出したものの完成度が高ければ,もちろん,そのままでかまいません。) : uploadする -- 指導案 (メールで飯島まで) --- なお, 指導案に関して, 修正を求めることもありえますから, 「ok」メールが届くのを確認してください。 ** サンプル - 以下のサンプルは, 前に扱った九点円に関するものです。 - 動画 --@@9pts.mp4, 九点円に関する試作動画 - 指導案 --@@shidouan_2020.docx,九点円に関する試作指導案 --基本的には, これを「ひな型」として, 内容を書き換える形で取り組んでください。 --10月の主免実習等で作成する指導案は, 他にもかくべき項目もありますし, また校種・地域等によっても書き方なども違います。 --基本的に, 指導案は, 「授業を実施するための準備」のために記述するものですから, 「動画によって, 自分の授業をイメージし, 表現してみる」ことによって, ある程度, 自分の気持ちとしての準備を反映できるのではないかと, 期待しています。 --なお, 上記の指導案は, 証明等が長くなったので, 指導上の留意点などがあまり書かれていませんが,みなさんの事例に則して, 細かな配慮をする部分は, それを記述できるといいと思います。 ** 「今日」の進め方 *** 優先順位 - 「来週までの個別の作業」が円滑に行えるように「準備」をする - みなさんの中での「話し合い」を支援する / 疑問を共有する / アイデアを共有する / ... - 私の方で持っているけど, まだ紹介していない素材を, 簡単な模擬授業の形で提供する *** 大まかな流れ - (1) 今日の資料に沿った, 私の説明 - (2) 全体の中で, 「質問ありますか?」 - (3) グループ別協議 15分 / このまま, 個別の作業行えるだろうか。心配なことはないだろうか。補足してほしいことは何だろうか。 - (4) グループからの指摘やリクエストにお応えして - (5) 時間的な余裕があれば(みなさんの要望に応じて) -- a. GCは「最後に『正しい図を提示するだけ』にし, フリーハンドの図を主役にする」ような事例 -- b. GCはおそらく使わないで, フリーハンドの図をもとに,「パラドックス」について考える事例(教科書にもある) -- c. GCを利用するときに発生する○○について,大学生的な探究を進めていく事例 (高校での出前授業などの経験あり) -- d. 「図形の中の二つの数量」の関数関係などに注目する事例(新城中学校や岡崎市立葵中学校で実践したことあり) - (6) 個別に質問がある方は, 「終了後」にそのまま残っていていただければ, 対応します。 * 教材研究・動画作成等において配慮してほしいこと ** 「先生による解説動画」をつくるわけではない。 - この授業で想定している ICT利用のねらいの中心は, 主に次の2点にあります。 -- 数学的現象を観察し, 調べ, そして結果をまとめたり, 事実やきまりを発見したり, 問題を見いだすような, そういう数学的活動を支援する(図形の動的な数学的活動) -- グループの中での生徒の学び合いを活性化する - 実際の授業の中では, もちろん先生による「わかりやすい解説」が必要な場面もありえますが, 今回の動画は, 生徒にどういう活動をさせるかという「授業のコンセプト」をわかりやすく伝えるものを目指してください。 ** 観察だけでおわるような授業は, 数学の授業ではない - 観察等を支援するとはいっても, たとえば, 「円周角はいつも一定だ」ということを観察し, それをそのまま言葉にするような授業は, どう考えても, 「数学的」とはいえません。 - 「なぜか」, つまり証明などを考えるような場面は不可欠です。 - そして, できるなら, 「証明を考えたくなるようなしかけ」が入っていることが望ましいでしょう。 ** 証明だけだったら, .... - 今回, こちらのパターンはあまりないとは思いますが, 証明を考えて発表する「だけ」の授業だったら, こういう動的なしかけはあまりいりませんよね。 - 実習などでは, 扱う内容が決まっているわけなので, それに合わせて使う道具を選択することになりますが, 今回は, 両方の場面を扱えるような教材を選択してください。 ** 時間は5分程度 - 「発表会」の場合, 一人の持ち時間は, 3分程度で, その後質疑を行いました。 - 今回, グループに分散するので, もう少し時間は長くてもいいわけですが, きっと5分くらいにまとめることはできるはずです。 - なお, 授業のシミュレーションとして, 授業の中でのいろいろなふるまいを想定しながら自分が行動してみることは, きっと実習では役立つと思いますけどね。 ** 「画面共有」をうまく使おう - 発表会のときには, スクリーンに投影しながら行います。 - 今回は, 「画面共有」をしながら, 解説することで, かなりその雰囲気に近いことができると思います。 - なお, 今回は, zoomでの録画機能を使うことを想定していますが, 他のソフトや機器の方が適切と思われる方は, そちらで作成してもかまいません。ただし, GCを使う様子や, あなたの表情が写るような方法で行ってください。音声だけでの解説は,「想定している授業についての発表会の代替」としては, あまり適切ではないと思います。(もちろん, 特別な理由がある場合には, 相談してください。) * 素材 - 基本的には, これまでのこの授業の中で, みなさんが扱ってきた素材の中から選択することを想定しています。 - しかし, それは「負担を軽減する」「教材の吟味等をいままで行ってきたことの積み重ねで取り組んでいく」ということからなので, 新しいものに変えても構いません。 - 「中学校・高校」の内容あるいは, その発展的な内容が対象であって, 小学校の内容は避けましょう(数学科教育ですから) - 多くの場合, 1時間構成でしょが, 2時間構成の中の一部というような扱い方を想定してもかまいません。 - (実際の授業の中でも)5分で終わるような内容というのは, 避けましょう。 * まだ素材選びに迷っている人のために ** 授業の中で, みんなで考えた事例については.... - この授業の中で, 「典型的な例」として提示した事例を, 「ほとんど同じ流れ」のまま扱う -- たとえば, 四角形の4辺の中点をむすんだ四角形は, 「いつも平行四辺形になる」 - もちろん, 上記の素材であっても, 少し工夫した展開について考えましたが,それを授業化するというとはok - 二つの正三角形に関する問題などは, いろいろな展開について考えましたが,自分なりに工夫したものを授業化するのはok - つまり, 「自分なりの工夫」を主張できる要素があれば, ...基本的にはok ** 「友達とかぶった」場合は? - たとえば, 円周角の定理であっても, ちょっとした工夫の仕方の違いで, かなり授業の展開は変わります。 - 今回, 人数が多いですから, 同じ素材を扱うケースは, 決して少なくないと思います。 - 「自分なりにはどういうところを, どう考えて, 工夫したのか」 - それをきちんとアピールしようとしたら, そしてそれを動画として表現したら, きっとそれぞれの個性が出てきて, かなり違うものになるし, それを比較してみることは, きっと興味深いことになるのではないかと期待しています。 ** 意外に扱い方が難しい教材の例 - 三平方の定理 -- 格子などを使う方が適切な活動を構成することがやりやすいと思います。 -- 「直角のときに, ....」というようなことの発見で, それだけではあまり広がりが得られないことが多いです。 -- ただし, たとえば, 余弦定理との関わりも含めて扱うとか, 証明の図の中にある, 共点性に注目するとか, 違う観点からアプローチすることを想定するなら, 話はかなり別ですが。 - チェバ・メネラウスの定理 -- かなり授業の流れが画一的になってしまう可能性が高いです。 ** この授業で扱ったこなかったけれども, 例年, 扱う人が多い例 - 方べきの定理 (統合的な見方) - 二次曲線 (放物線, 楕円, 双曲線) - 平行線と角 (錯角 → 内部を折れ線化 → 下に出る → 平行線でなくなる など 一連のストーリーの中で) ** 教科書等の扱いとは少し違った工夫が必要になる例 - 等積変形 -- 特に測定値を使うとすると, 「面積が同じところをプロットしよう」ということになるはず。 *3. 授業ビデオ - 今回は, 附属名古屋中学校で初めて取り組んだ頃の授業ビデオとして, 1992年11月に玉置先生が実践していただいたものをアップします。 - 当時は, コンピュータ室のスタンドアロンのコンピュータを2人で1台を使って行いました。 - 撮影している機器も, Hi8という, sonyの規格の機器で, 「時代を感じさせる」映像でもあります。 - 素材は, 四角形の角の二等分線でできる四角形(2時間構成) - 1時間は, コンピュータ室で, 1時間は, 教室で行っています。2時間目は, 当時プロジェクタがなかったので, テレビに写しています。 - 当時の中3生(15歳)は,今43歳くらいのはず。もしかすると, みなさんのご両親と同じ世代の方かも。 - でも, 見どころはいろいろあります。 - 授業としての質は, かなり高いですよ。 - 特に, 生徒と先生のやりとりに注目してください。きっと, いろいろなことを実感すると思います。 *4. 課題 ** A. 動画作成 - 8/13までに, uploadしておいてください。 ** B. 授業ビデオについて(任意) - 玉置先生のビデオをダウンロードする。(mlでの指示参照。期間限定なので, 注意すること。うまくいかない場合には, メールにて連絡すること) - 次の観点で観察し, まとめてみてください。 -- 課題の工夫 -- 先生の意図や行動でいいと思ったこと -- 生徒の活動等で注目したこと -- その他 - こちらを提出する場合には, メールの本文にそのまま記述しても構いません。