*「5心」の発展について, 教材研究してみる *0.はじめに **前回のみなさんからの「レポート」 - それぞれのアイデアはみな違います。いろいろな工夫が発揮されていたり,足りないところもあったり,こういう形で自分の考えを表現してみること,それにたいしてコメントを書くことの意義を感じています。 - ただし,人数が多いので,本当に大変なんですけど。 - 本当は,みなさんのアイデアを共有し,議論したい。でも。それはちょっと難しい。 - まず,全般的なことをまとめておきます。 **「授業ビデオ」 - 今回,名古屋中学校で2018年に近藤先生が実践された授業を見ていただきたいと思います。 - たぶん,みなさんにとっても,簡単ではありません。 - 前回と方法を変え,特定の時間に,ネットからダウンロードしていただき,自宅で試聴し,感想をかく。そういうスタイルにします。 - 必要となるid,pw,urlは, メーリングリストで配信しますが,「一定の期間のみの配信」です。ご注意ください。 **何がおかしいかを見抜けるようにしよう / 数学的にきちんと答えを出せるようにしよう - 「なんとなく, それっぽくなっている」のでは, 「ICTを使ってだましてしまっている授業」になってしまうことがあり得ます。 - 逆にいえば, 正しい図を観察していると,「当たり前にみえてしまうけど, それは数学ではきちんと証明する必要がある」ということ, あるいは, 「正しくない図を見ながら, こんなはずはないんだけど」ということを,アナログ的な素材を使いながら考えていくことが実は証明に結びつくというようなことを, 「意図的に仕掛けていく」のが, みなさんの役割。 - そういうことを自覚しながく接してください。 *1. 「重心の教材化」に関わって - 数学の授業は,「数学的活動」に焦点をあてるべきもの。この授業で,この素材はどう位置づけたいかを明確にしないと,なんとなく活動をして, なんとなくわかった気になるけど, 全然深まっていないというリスクもある。
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** 1.2 こういう授業の流れって,どう思う? - 以下のいずれかに関して,「ここがおかしい」を見つけてコメントすることを,課題の一つとします。 (1)
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(2)
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(3)
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(4)
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**1.3 ***(1)「証明しないといけないこと」にしていないよね
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***(2) 状況設定の不自然さの検討 : 外心とビーチフラッグ
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***(3) 垂心の教材化の例(思いつきだけど)
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***(4) 垂心の教材化の例(附属名古屋中の近藤先生の実践例から) - この教材の流れ, 見抜いてほしいですよね。つまり,解答をきちんとつくってみてほしい。(課題の素材の一つにしましょう)
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***(5) 傍心の教材化の例(附属名古屋中の岩田先生の実践例から)
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-@@http://hdl.handle.net/10424/1381,関連する資料はこちら *2. 「いろいろな心(しん)」の教材化 - 以下は, ある程度模擬授業的に扱いながら進めていきます。 ** (1) どれがどれ? |#01104-0710-01| - まず解決してみましょう。「どれがどれ?」 - この教材にはどんな特徴があるでしょう。 **(2)他にどんなことに気づくのか - グループで話し合いながら, 気づいたことを列挙してみてください。 - その中で,分類してみましょう。 -- 当たり前のこと -- ちょっと考えると,すぐに説明できること -- 証明する価値はありそうだけど, 方針が見つからないこと **(3) 以前, 「発見中心」の授業をしたことがありました -岡崎中の小笠原先生のところで, そしてまた,それを踏まえて, 名古屋中の近藤先生のところで,「発見中心の授業」を, 中1で行ったことがありました。 -いろいろな観察や仮説をつくることは, 中1でもかなりやってくれます。 -逆にいえば, 証明は扱えないので,何でも発表してもいい授業というアプローチも可能です。 -ただ,先生方にとっては, また授業を拝見している方にとっては,最後を「証明」で締めくくらないとすると,何を授業の終着点とするかが, なかなか難しいです。 **(4) 近藤先生の「証明」に焦点をあてた中3での授業 - 本来, 今日話題にするであろうことは, 高校1年生向けです。 - しかし,2018年に,近藤先生は, 中3で, しかもたった1時間で,この話題にチャレンジしました。 - 当然, いろいろな工夫をしておかないとうまくいきません。 - その授業を試聴し, 分析することは, 今回の「課題」としたいと思います。 *いろいろな心の「軌跡」の教材化 |#01105-0710-02| ** 点Aをどのように動かすと, それぞれの心はどんな動き方をするのだろう。 - グループで話し合いをしてみてください。そして, 分類してみてください。 -- 簡単に説明できること -- 証明問題にちょうどいいくらいのこと -- とても証明できそうもないこと -- 証明する価値もないこと (説明できない曲線になるなども含めて) ** 傍心も追加してみました。 |#01106-0710-03| - 他の心との関わりで面白そうな現象はありますか / そんなものはみつからないですか ** 点Aの動かし方に対して, 「いろいろな心の動き方」には何か関係がありますか? -それらの関係と, 「4心について見つけた関係性」には関わりはありますか? *6. 課題 - 次の二つについて考察し,Wordのファイルとして,メールで提出してください。 ** A. 授業ビデオについて - 近藤先生のビデオをダウンロードする。(mlでの指示参照。期間限定なので, 注意すること。うまくいかない場合には, メールにて連絡すること) - まず,「生徒目線」で授業をみてみる。 - 自分なりに,次のことをまとめてみる。 -- (1) この授業の中で, 「証明したいこと」 -- (2) 授業を参考にして, 「証明」をかく -- (3) 生徒目線でみて, 「なるほど」と思ったこと -- (4) 教師目線でみて, 「図の使い方や課題の出し方あるいは授業の進め方」で,近藤先生の工夫が感じられるところ -- (5) 近藤先生の発言や行動などで,「近藤先生の意図や工夫」を感じたところ -- (6) 生徒の発言や活動で,「なるほど」と思ったところ。 -- (7) その他(あれば) ** B. 次の中の一つを選択し,考察したことをまとめる。 - (1) 今日の「1,2」の中の一つについて, どういう点に問題点があり, どう改善すべきかをまとめる。 - (2) 今日の「1.3(4)」の,近藤先生による垂心の証明問題について, きちんと解答をつくる。 - (3) 垂心の証明に関して, 今回は初等幾何的な方法を使っているが, それ以外の方法による証明を一つ記述する。 ** 備考 - 今回のレポートは,まとめたものを近藤先生にお送りしようと思います。