*「5心」を手がかりに, 教材研究について考える *0.はじめに -前回のみなさんからの「松元実践へのレポート」 -- 集約したものを, 松元先生にはお送りしました。(忙しいはずなので, あまりコメントは期待しないでね) -- みなさんのレポートを, いろいろないい意見もあって, みなさん全体で共有したいと思ったのですが, 「事前にそうするということは約束していなかった」ことと, アンケートの中に, 「反対」意見もありますから, 今回は見送り, 次回には, 「共有する」という前提での感想の集め方などを検討いたします。 - 授業ビデオをオンラインで「一緒に見る」ということについて -- 「同じことはしたくない」という人がいることも事実なので, 方法等を見直したいと思います。 -- たとえば, 「事前にネット経由でのダウンロードを時間限定で行う」など。 -- いい意見があったら, ぜひお寄せください。 -次第に「残り回数が気になってきました」 -例年は, 教材開発し, 授業設計し, 指導案作成して「発表」し, 「修正」をしてきましたが, 今年は,同じことはむずかしいと思います。 -「指導案の発表」は,たとえば,「数分の動画をzoomで録画し,提出」とか,「みなさん自身がその動画についての議論」なども一つの方法としてはありうるかなと思っています。 -ある程度共通のテーマ・素材についての議論を「小さなレポート」としてまとめ, 提出することを積み重ねながら, それらを中心に評価していくことになると思います。 -今回は, 「5心」の中の一つの話題について, 取り組み, そして提出することを試みます。 -友達と協力しながら取り組むことはかまいません。レポートでの工夫が少し違いがある方がいいけどね。 -なお,今回の項目は,記述が不完全になっていますが,それはその内容についてもみなさんに検討していただいたり, 協議していただくことを想定しているためでもあります。 *1. 「外心」の教材化 ** (1) 数学的にどう解決する? - 扱う学年,単元によって異なってきます。 -- 3つの垂直二等分線は「一点で交わるはず」の証明(中3~高1) -- 垂直二等分線を「正確に作図し,その検証」(中1) -- 方程式などを使って処理し, 発展(高2) ** (2) どんな問題状況で何を実感してほしい? -「3直線が1点で交わる」のは珍しい」を実感したいとすると -「想定している条件(PA=PB=PCなど)を満たす場所が簡単には見つからない」を実感したいとすると -その他 ** (3) どんな図の中でのどんな操作に対応するどんな現象として表現できるのか -「いろいろな場合を調べる」ことで発見されるのか? -「特殊な場合を見つける」ことで発見されるのか? -「成立するのが当たり前」として観察されるのか? -「なかなか見つからないけど, あるはず」として推測されるのか? -その他 ** 具体的な図の例 / 個人あるいはグループ別での活動 @@http://www.auemath.aichi-edu.ac.jp/teacher/iijima/gc_rc/construction_a_03.htm, 外心に関するいろいろな図
-ここには, 13個の例があります。 -それぞれの図には, どんな特徴があるでしょう。 -どんな「発問」→「活動」→「問題の発見」→「数学的な解決」のストーリーがつくれるでしょう。 ** どんな「問題文」がいいだろう。 - 「現実的な場面の問題」に対するモデルとしての図 - 「作図」に関わる図形的な問題として - 「外心の存在」は明らかで, 「それに関する現象(軌跡など)の問題」 -- 外心は「軌跡」に関しては,結果は非常にシンプル - その他 *2. 「内心」の教材化 ** (1) 内心と外心 -似ているところ / 違うところ ** (2) 「作図」の問題とするなら - ** (3) 「現実的な問題場面」としての問題文を考えるなら - ** (4) 内心の軌跡を扱うとしたら -素直な結果になるような動かし方 -「なんかちがうよね」という結果になる動かし方 *3. 「重心」の教材化 ** (1) 「重心」と理科(物理) - ** (2) 「重心」の2:1の数学的な意味 - ** (3) 「重心」と面積 - ** (4) 重心の軌跡を扱うとしたら -重心の軌跡も結果は非常にシンプル *4. 「垂心」の教材化 ** (1) 「垂心」の証明を扱うとしたら / 初等幾何 or ベクトル -証明しやすいのは, ベクトルだけど, .... -初等幾何的な証明は, トリッキー。 ** (2) 「外心」と「垂心」 / 私の○心はあなたの○心 -証明を考える上での「仕組み」 ** (3) 「垂心」と「円」 -「垂線」→「直角」→... ** (4) 垂心の軌跡を扱うとしたら - 素直な結果が生まれるのは.. - 奇妙な結果を観察したい? *5. 「傍心」の教材化 ** (1) 「傍心」と「内心」の関わり -「4兄弟」 -その関係を実感するような現象 ** (2) 内角の二等分線 / 外角の二等分線 - ** (3) 直線からの距離が等しいところ - ** (4) 3辺と円との関わり - *6. 課題 -5心の中の一つに注目し, 次のことを行ってください。 -- (1) 「流れ」がわかるように図をつくる --- できれば, 「ステップ」を使って, 複数の図を一つにまとめる。 --- 「複数の図」の作成は, 「モード」を「エキスパートモード」に --- 問題文も図の中に入れるようにしてみよう。 --- web上にあるGCの図などを活用することはかまいません。 --- その場合には, 「保存(ダウンロード)」でデータを自分のPCにダウンロードし, みなさんが保存をしていいはずの下記の場所で新規作成したGCの画面において, 「読み込み」→「読込(PC)」でそのファイルを選択し,読み込んで, 修正してオンライン保存というような流れで作成してください。 ---@@http://iijima.auemath.aichi-edu.ac.jp/ftp/yiijima/gc_html5s/aue_2020C2A/, 2020年前期用のGCオンライン保存 -- (2) 問題解決の流れの概要を, 図と文章で, wordにまとめてみる。 --- 授業の流れを今後意識していくためのステップとして -- (3) どういう工夫をしたかを, その流れの末尾に付け加えておく。 -- 上記のwordのファイルは, できたら 7/7 17:00 あたりまでにメールで提出する。 *次回は - 次回は, オンラインで授業のビデオを視聴する予定です。(これは見送ると思います→別の方法にて) -- 5心に関連する(ちょっと高度な)話題について取り組んだ授業を扱います。 -- 生徒目線と先生目線の二つで検討することを試みます。 -- できるだけ,全員がzoomでの授業に参加してください。 - 次回は, 5心関係とその発展内容に関する教材の検討(発表なども含めて)を行うと思います。