*条件を満たす点の集合としての軌跡を,「条件変えの授業実践例」との関わりで考える *0.はじめに **みなさんから提出された「課題」 -@05A.htm, 条件変えの問題群 -@05B.htm, いろいろな場合の問題群 *** コメント - たとえば,「作図の仕方」について工夫した方がいいものもあります。 - また,「条件を変えてみたけど,あまり生産的でないというか,数学的に発展しているわけではないケースもないわけではありません。 - しかし,それらについての具体的なコメントは,来週以降に,「教材開発や授業設計」を考えていく上で, 扱えるケースに関しては,扱いながら進めていこうと思います。 - 素朴に, 「たくさんサンプルがあると, それはそれだけでもかなり刺激になる」と思います。 *1.条件を満たす点の集合としての軌跡 **1.1 「∠APB=60°となるような点Pの集合」を例として - 図の中で,点Pはもともと自由に動く。 - Pを動かすと,∠APBは変化する。 - その中で,∠APB=60°となるところが「1点だけでなく,たくさんある」 - X = {P∈平面 | ∠APB=60°} という集合 - このように,f(P)=0 のような形で記述される式(条件)を満たす点の集合といえる。 - 別の言い方をすると, f(x,y)=0 という形, つまり陰関数によって表現される集合ともいえる。
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**1.2 先生用の機能としては, こんなこともできる
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**1.3 みなさんが考えてきた問題例について「グループで協議しながら作図してみましょう」(20分) -みなさんが考えてきた問題の中には,「簡単にできる」ものもあるでしょう。 -「適していない問題」もあるかもしれません。心配になったら, -- 「これって, 無理かな?」 -- たしかに難しそうだね / こんな工夫したらうまくいきそうだよ / 先生に相談したらいいんじゃない -- 代わりに,どんな問題だったらよさそうかな。 - などの話し合いが「必要だったらしてみてください」 - みんなが独力でできそうなら,個別にそれぞれが進めてしまってもいいです。 - 回っていくときに, 困っていたら声をかけてください。 *2.ある問題を,模擬授業的に取り組んでみます。 **2.1 元になっている問題とその条件変え |#00775-0612-01| -例の問題です。 -斜めの二つの線分を「外して」みました。 -ようするに,正三角形が二つある図になります。 -ここに, 「第三の正三角形」を追加したいと思うのです。 ***二つの正三角形と同じ側に追加をするとどうなるか。 |#00777-0612-02| -こんな図になります。 -点Bを動かすと,どんなことに気づきますか? -この先は,実際にみなさんと「授業らしく」進めていくことにします。 - - **2.2 いろいろな場合を調べる -点Bを動かしてみよう。 -どんな場合がありますか? |#00778-0612-03| **2.3 次に何を考えたいですか? -グループの中で,それぞれ取り組んでみてください。 **実験結果としては,どうなりましたか? - **その中のいくつかの場合について「証明」してみましょう。 - - ----- **3. 課題(再掲) -A. 今回, 課題として持参してきた次の二つの問題に関して「6」にある要領で, オンライン保存する。(次回授業までに間に合うように) -- 点の動いた跡としての軌跡の問題 → 「自分の名前-点の動き-0611」として -- 条件を満たす点の集合としての軌跡の問題 → 「自分の名前-条件を満たす-0611」として -B. 次のいずれかについて取り組み,wordにまとめて提出してください。 -(1)今回の問題に関して,すべてを解決できないと思います。「残った問題」の中の一つについて問題文とその解決を文章化してください。 -(2)今回,「二つの正三角形と同じ側」に正三角形を追加して,数学的にどういう発展がありうるかについて調べてみました。 -- 「二つの正三角形とは違う側」に正三角形を追加したときに,なにかおもしろい数学的発展はあるのでしょうか。 -- できたら,この問題についてあなたなりに探究し,その記録をwordにまとめて提出してみてください。 -備考 --今回の模擬授業の事例は,以前,附属名古屋中学校で, 長谷川先生がとりくんだ実践です。 --@@http://hdl.handle.net/10424/5237,こちらに関連する文献があります。